今年のシギ・チドリ祭りは珍しく天候に恵まれ、無事に開催することができました。私たちの出展ブースでは生き物を展示しましたが、N君ペアやI君が頑張ってくれて、2日間で700名以上の方に対応してくれました。本当にありがとう。
そしてシギ・チドリ祭りの翌日。余韻に浸る間もなく「コアジサシの子育て環境をつくろう」イベントを実施しました。イベントを連日実施して、人が集まるのか!?という不安がありましたが、毎年参加して下さる方、前日のデコイ色塗りにも来てくれた親子さんなど、野鳥愛に溢れた方たちが手伝いに来てくれました。
みんなで活動場所に向かうと、素晴らしいお出迎えをしてくれたのはコアジサシです。保護区内のデコイ付近に3ペアも飛来していました。波打ち際にはミユビシギの姿も。
作業は「草抜き」です。刃付きスコップで草本類の根茎を切り、砂を落としながら抜き取りました。南風が強く、砂が目に入る条件でしたが、コアジサシが頻繁に上空を飛んでくれて、気持ちよく作業をすることできました。 そして、今年度作業の目玉はこの白い粉。
あやしい粉ではなく、ホタテの貝殻を粉々にした砂です。その名も「夢の砂」。この砂を撒くと、地表温度を下げる効果があります。しかもコアジサシは白い地面に好んで産卵するため、保護対策に最適です。
デコイ付近を中心に撒くと、『間違いなくここに降り立つでしょー』とみんなと手ごたえを感じました。イベントが最も盛り上がったのは最後。参加者の皆さまと記念撮影していると、コアジサシのペアが「夢の砂」を撒いたエリアに降り立ちました。しかも私たちのすぐ後ろでした!。この光景を見て、みんなで『今年は期待できそう』と盛り上がりました。 今年の保護区の範囲は西なぎさの最西端で、例年に比べると砂浜が少なく、コアジサシの営巣には少し不向き(どちらかというとシロチドリ向き)。でも今回みなさんにご協力いただき、希望が沸きました。今後は調査を週1回程度実施していきます。ブログでも随時報告しますので、注目してください。(大原)