前回の記事で、下の池亀島でコチドリが産卵したことをご報告しましたが、昨日:10日(土)も卵を温めていました。(大原)
この場所では昨年もコチドリが営巣しましたが、天敵に襲われ、抱卵途中で繁殖は失敗しました。今年は天敵からコチドリを守るために「あるもの」を使って、保護対策を行うことにしました。「あるもの」とは・・・
通称:まもる君。NPO法人リトルターン・プロジェクトからお借りしました。森ヶ崎水再生センター屋上では、「まもる君」導入後から孵化率が格段に上がったそうです。鳥類園でも、カラスやタヌキ、アライグマからまもってくれるでしょう。
ウォチングセンターを閉館した後、「まもる君」を設置しに行きました。
巣には卵が4つありました。6日夕方には3卵だったので、7日に4卵目が産み落とされたことになります。
( 「まもる君」設置後 2014.5.10 17:47 下の池 )
コチドリが「まもる君」に入ってくれるのか、2時間以上見守りましたが、暗くなってしまい、この日は確認できませんでした。でも本日、早朝からコチドリの様子を見に行ってきてくれた学生スタッフのYさんから、『まもる君のなかでコチドリが卵を温めていました!』とうれしいお知らせが届きました。
( まもる君のなかで卵を温めるコチドリ 2014.5.11 撮影:山下 )
今回の「まもる君」設置にあたっては、観察に不便をきたすことから、導入を迷いました。でも、コチドリが東京都の絶滅危惧種に指定されていることもあり、保護を優先に考えました。 一番の天敵である、アオダイショウの保護対策をとれていませんが、このまま繁殖が順調に進めば今月下旬に、かわいい雛が誕生します。
■おまけ
下の池亀島は、NPO法人生態工房さんやひがた・たんぼ倶楽部、そして地元の団体とも協力し、シギ・チドリ類の生息地保護のために活動を行っている場所です。
( 環境整備作業の様子 2010.2.20 )
( クズに覆われていた亀島 2008.8.2 )
コチドリの繁殖成功に向けて、皆様のご協力・ご理解の程・何卒よろしくお願い致します。