最近の公園内では、比較的珍しい小鳥が多く飛来し、野鳥観察・撮影を楽しまれる方も多くなっています。しかし残念ながら、それに伴いお客様同士のトラブルが発生しているようです。スタッフの中にも、「撮影の邪魔だ」と言われたものがいました。
私も鳥の写真を撮りますので、少しでもキレイな写真を撮りたいという気持ちは分かります。しかし、ここは公園です。改めていうのも恥ずかしいのですが、公(おおやけ)の園(その)です。公共の場なのです。たとえどんな理由があっても、個人的に、あるいは特定の集団で占有できる場所ではありません。しかも、他の来園者の方を排除するような、追い出すような行為は、決して許されるものではありません。
また、一部では餌付けによる撮影も行われているようで、本来は渡っていくはずの個体が居残っているようです。撮影を目的に給餌することは、公園としても認めていません。このことは掲示もしていますので、字が読める方なら理解できるはずです。
上記のようなトラブルを起こす方は、撮影される方の中の、ごく一部でしょう(そう信じたいと思います・・・)。しかし、その一部の方のために、一般の来園者が安心して、気持ちよく野鳥観察を楽しめない場所になってしまうことは避けなければなりません。
我々鳥類園スタッフは、土・日・祝日のみの勤務であり、しかも1日2名分の予算しかありません。鳥類園内の業務もなかなか手が回らず、これまで公園の西側までは十分な対応が出来ずにいました。しかし、そのような状態を見透かされてか、身勝手な行動に歯止めが利かなくなっているようです。
今回の出来事をきっかけに、今後は公園内の撮影マナー等について公園サービスセンターはもちろん、他の関係団体とも協力して対応していきたいと思っています。
きっと、すぐに解決が出来る問題ではないでしょうから、今後もこの件については、情報発信していきたいと思います。
※今年のジャパン・バード・フェスティバル2012では、マナーやモラルについての講演があるそうです(11/3(土)水の館)。
鳥類園チーフスタッフ 中村忠昌